華道専慶流 西阪慶眞

伝統美を現代に

古くは薮カンゾウで知られていたキスゲ属だが最近は園芸種が多数出回り、落ち着きある鮮やかな色が人気をえている。花丈は60〜100センチにもなり、作例のような背の高いいけばなにも重宝する。この花は一日花のため毎日開花位置が異なるため日々変化ある姿が眺められ、実に愉しい。葉は細長い流れのある風趣が特徴で、自然描写の素材としてもおもしろい。

素材選び 

花屋の店頭に並ぶのは比較的特殊分野に入るが、季節の花として新鮮さは格別。一日花だから蕾を多く持っているものが楽しみも長い。葉の悪いときは借り葉(他の葉で代用する)で対応するといいでしょう。

ヘメロカリス
専慶流いけばな真樹会主宰/西阪慶眞作
花材/ヘメロカリス、シラン
 ヘメロカリスのいけ方

一色だけでなく、二色を混ぜ、明るさに変化を加えたい。茎は比較的しっかりしているので剣山への固定も安易です。ここでは借り葉手法を取り入れ、流れの美しいしらんを配しています。生花様式では足下を一つに美しくまとめることがポイントです。

水揚げ方法

水切りの後、深水で養う。


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